一階和室6畳二部屋の畳表替えと、そこに設置してあったエアコンの取り換えを
させていただきました。
今回は、畳の話を少々。
和室の畳から洋室のフローリングへと工事することのほうが多いですが、
当然畳をそのまま残すこともあります。
その際は、表替えをよくするのですが、
お店で見かける表替えの値段の違い、分かりますか?
素材で見ると、中国産と国産に分かれます。
■ 熊本産い草と中国産い草の違い
比較項目 | 熊本産い草 | 中国産い草 |
太さ・弾力 | 太くて弾力がある | 細く、折れやすい |
香り | い草特有の香りが良 | 香が少ない |
虹 | 青みが長く持続 | 変色が早い |
耐久性 | 長くし、畳替えの頻度が少ない | 摩耗しやすく、寿命が短い |
価格 | 高価だがコストパフォーマンスが良い | 安価だが劣化が早い |
安価な中国産は主に賃貸物件やあまり使用しないお部屋に使われることが多く、
逆に八代産の高級品は、仏間や客室に使用することが多いと思います。
これは何となく想像できたかと思いますが、では国産品の違いは
どういったところで差が出るのでしょうか。
国産の中でも特に有名なのが「熊本県八代産」のものになります。
生産量は日本の9割を誇るものとなり、品質ももちろん良く、農林水産大臣賞などを受賞するなど良質なイ草産地となります。いわゆる最上級品に使用されるものもこの八代産のものが多いかと思います。
もう一つ価格面に大きく関与する項目として
畳一枚当たりに使用されるのイ草の本数があります。
畳の本数なんてどれも一緒じゃないのと思われるかもしれませんが、
安価な畳だとその本数は3000~4000本程度
これが最上級品になるとその本数はおよそ7000本以上になります。
これが一枚当たりの本数なので、それは上級だということがお分かりになると思います。
イ草の本数が多い事の利点としては、皆さん想像できることと思いますが、
まずは踏み心地が違います。
目が詰まっているのでしっかりとした上質な踏み心地です。
それに耐久性が向上します。当たり前ですが倍の本数を使用しているので目がしっかり詰まっているのでスカスカになることなく摩耗性も向上します。
それに伴って、見た目も大変良いです。
金額に関しては日常使いの国産普及品に対して
最上級品はやはり倍以上の価格差は出てしまいますがそれに見合った上質なもの
ですし、フローリングへの工事金額と見比べれば、さして金額に対しての抵抗もないのかなと思います。
これ以外に今流行りなのが、フローリングの上における「ユニット畳」。
中材には柔軟性のあるフェルトを使用しているのでクッション性や防音効果にも優れています。ほどよい弾力性があり座り心地もよいので、リラックスして過ごしたいリビングにもぴったりです。裏には全面に滑り止めを効かせているので、ずれにくく小さなお子様や走り回るペットがいても安心です。
さらに、よくあるユニット畳と違い、約3トンの荷重も吊るせるほど耐久性の高い素材を使用しています。傷がつきにくいのでシーズン毎の買い替えが必要がなく、長く愛用していただけます。1.8kgと片手で持ち運べる軽さと、厚みも2cm以下なので収納場所にも困りません。お好みに合わせて選べるファブリックシリーズもご用意しております。春夏はオリジナルシリーズ、秋冬はファブリックシリーズの使い分けもおすすめです。断熱・保温効果が抜群なので、コタツとも相性ばっちりです。

もう一つは「ダイケンの和紙畳」です。
これは素材に和紙をこより状にしこれを樹脂コーティング。織機で畳表状に製畳したものになります。
特徴としては、
①通常の畳と違いカビの発生率が低い抗菌仕様。
②汚れや日焼けに負けず美しさが長持ち。
③ペットや玩具の傷もつきにくく摩耗性が高い。
などがあげられます。
しかし裏を返せば、
畳特有の香りがしないことや、良くも悪くも経年変化しにくい事なども認知しておきましょう。

畳のメンテナンスとしては他の床材と同じくこまめに掃除することはもちろんですが、
やはり湿気対策、風通しをしっかりしてあげましょう。
あとは日焼け防止対策のカーテンなどですね。
表替えの頻度としては、5~7年程度。あとは汚れや傷み具合、光沢がなくなった具合で
されることをお勧めします。
よく「表替えって何度もできるの?」とご質問がありますが、基本畳床が傷んでなければ
何度でもできることを憶えておきましょう。
そう考えれば、5年程度で表替えしていけば常に新品の心地いい畳のあの香りに包まれますし、畳表は自然素材そのもの。エコですね。
家族の事情でどうしても畳からフローリングへ替える方も一定数いらっしゃいますが
今一度畳の良さを考えてみても良いかと思った今回の記事となりました。
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