基礎補強工事(大分市 M様邸)
- 7597mook
- 5月8日
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以前、屋根瓦の補修などをおこなったM様よりご連絡いただきました。
M様のお家は築年数が40年は経っている日本家屋です。
基礎は布基礎という種類になります。
その基礎に複数個所ヒビが入っているのとのご相談でした。
基礎補強の方法もいくつか存在しますが、今回はエポキシ樹脂を使用した補強工事を
おこなうこととなりました。
まず、「布基礎(ぬのきそ)」とは、住宅の基礎として昔から使われている工法の一つで、コンクリートの帯状の構造が建物の外周や間仕切りの下に配置されているのが特徴です。現在ではベタ基礎が主流になりつつありますが、昭和〜平成初期に建てられた住宅では多く採用されています。
布基礎の弱点
地盤沈下や地震によりひび割れが発生しやすい
防湿性能がベタ基礎に比べて低い
鉄筋の腐食リスクが高まる場合がある
こうした課題に対して、補修・補強という選択肢が重要になります。
エポキシ樹脂による補強とは?
エポキシ樹脂は、接着力と耐久性に優れた化学樹脂です。
代表的な例としては橋梁、橋台のひび割れやマンションなどのひび割れ補修。
1967年(昭和42年)には、全国から献金された浄財5,000万円を投じた原爆ドームの保存工事において15トンのエポキシ樹脂が注入と接着に使われ、世界遺産の保護に貢献しました。
これを布基礎のひび割れや劣化部に注入または塗布することで、以下のような効果が期待できます。
エポキシ補強のメリット
ひび割れの補修と構造強化を同時に実現
防水性・防湿性の向上
内部鉄筋の保護
既存基礎の延命が可能
補強工事の流れ(例)
ひび割れの調査・診断(幅・深さを確認)
下地処理(清掃・油分や埃の除去)
エポキシ樹脂の注入または塗布
乾燥・硬化
仕上げ処理(必要に応じてモルタル仕上げなど)
最近では、エポキシ樹脂にカーボン繊維やガラス繊維を併用して、より高強度な補強を行うケースもあります。
こんな住宅におすすめ!
昭和50年〜平成初期に建てられた住宅
布基礎にひび割れや表面劣化が見られる
耐震性を少しでも高めたい方
リフォームやリノベーション前に基礎の再点検を考えている方
まとめ
布基礎のままでも、適切な補修・補強を施すことで、安心して住み続けることが可能です。特にエポキシ樹脂による補強は、コストを抑えつつ高い効果が期待できる優れた工法です。
住まいの足元である「基礎」は、目立たないけれどとても大切な部分です。この機会にぜひ、一度ご自宅の基礎を見直してみてはいかがでしょうか?
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